新学期がスタートしまして2か月近く
経ちました。てんやわんやの4月も過
ぎ、少々落ち着き始めた子ども達です。
<良く見、良く聴く耳を持って
いる子ども達>
入園当初は、親離れに不安が大きく、
大泣きする子ども達が沢山おります。
でも、子どもの凄い所は、パニックとな
り、大泣きの状態になっていても、ちゃ
んと自分の身に起こっている事の理解が
しっかりと出来るのです。
それは親御さんからの報告でも知る事
が出来ます。
幼稚園で一日中泣いていても帰宅してか
ら、その時の自分の心境をしっかりと言
葉で伝えてくれていました。
クラスメイト達がティッシュをくれた
り、涙を拭いてくれたり、頭を撫でてく
れた事や、先輩達が制服のボタンを掛け
てくれたり、トイレに連れて行ってくれ
た事等を実にリアルに親御さんに伝えて
いる様で担任に報告をもらいました。
そしてさらに素敵な姿が。
それは、お世話をしてくれる仲間の思い
をちゃんと受け取り、そして、自分の努
力した姿や悲しい思いを受け止めてもら
った嬉しい思いもしっかりと親御さんに
伝えていた姿でした。
子どもは、必死な思いを大泣きしたり
暴れたりしてその気持ちを表現します。
ところがその様な時にもほんの少しです
が自分の力で頑張ろうとします。
そのちょっとした頑張りを逃さず先輩達
が認めてくれます。
子ども達はその嬉しい思いを言葉にし、
親御さんに伝えてくれていました。
『お姉さんたちが「頑張ったね!!」と
言ってくれたから明日は頑張ってみる。』
とか、『「お母さんと離れて悲しいのね。
そういう時は泣いても良いんだよ。」って
言ってもらえたから頑張る』等と。
幼稚園での不安をいっぱい抱えながらも、
その時の事を冷静に捉えている事を感じて
います。
☆
幼児期の子ども達の見る目、聞く耳はやは
り大人が考える以上に鋭い様です。
そこを意識して関わらなければならないな
と感じました。
<トラブル、アクシデントが
たくさん起きてきています。>
広場8号でもお知らせ致しましたが、5月
に入りましたら、ケンカが増えてきました。
何となく仲間が側に居て余り気にならなかっ
た4月から、仲間の存在を意識し始めて来ま
したので、当然の事と思います。
<年中児>
何となく一緒にブロックで遊び始め、楽しい
のもつかの間。
何となく振った手が相手のブロックに当たり
ちょっとだけ壊されてしまいました。
ほんの少しだけでしたが、壊されたのがとて
も不快に感じた様で、間違えて手を振ってし
まった子を押し倒してしまいました。
押し倒された子も突然の事にびっくりして押
し返し、そこからは、「壊された=!!」
「押されたー!!」と互いに嫌だった思いを
ひたすら主張し続け、それが20分位続いて
いました。
その、大泣きする2人の姿は周りの子ども達
もしっかりと視野に入れています。
年中進級児達は2人の様子を距離を置いてう
かがっておりました。
そして、折を見ながら援助の手を。子ども達
は、自己主張し合う2人の姿を認めてから
「壊されて嫌だったの?」
「押されて痛かったの?」と双方の嫌だった
感情を言葉にして認めてあげていました。
そして2人が落ち着いて来たところで。
「どうして押してしまったの?」
「なぜ壊されたのかな?」と、原因を考える
チャンスを2人に与えてくれていました。
興奮から覚めて来た2人も、少しずつ状況が
分かり始め、各々自分達に足りない事が何だ
ったのかを自覚する事が出来ました。
そのお陰で、再び同じメンバーで遊びに入っ
て行きました。
今、この様なちょっとした事でトラブルにな
る事が沢山起きています。
どの学年でも。その原因の多くは言葉足らず、
感情のみで行動してしまう事です。
今はこの様な感情と感情のぶつかり合いを沢
山経験しているところです。
この様なトラブルを沢山経る事で子ども達
はしっかりと人間関係を学んで行きます。
「仲良くする事」の意味の理解や、
「相手に伝わる言葉を使う」
「相手の話を理解して聞く」等、沢山の事を
学べる機会になっています。
そして、トラブルの時に出し合うこの感情
のぶつけ合いは幼児期の子どもにとってはと
ても大切な行為と感じております。
この行為は、トラブルが生じると瞬間的に感情
を出し合いますので、困った事態が沢山生じて
きます。ですから互いに嫌な思いを沢山する事
になりますね。
でも、子どもはそこからも大切な事を沢山学ん
でいっているのです。
先の事例でもお伝えしました様に、2人のケ
ンカは周りの子ども全員の育ちにも繋がってい
ました。
「我れ関せず」と知らんふりはしません。
皆、どうしたら問題が解決出来るのかを、必死
に考えて行動を取ってくれますので、1つのケ
ンカから沢山の子どもの育ちに繋がって行きま
す。
そして、この感情を出す事で自分の心もすっ
きりして、物事を冷静に捉える力に繋がって行
っている事も感じています。
<それは年少の子どもにも。>
どの子どももちょっとした事でケンカとなり、
感情を爆発させ、言いたい事を口にしています。
「嫌い、あっちへ行け、バカ」等の言葉も次々と。
その結果相手を泣かしてしまうことも。
ところが、落ち着いた頃にその言動振り返って
いるのです。年少児がです。
「あの時○○に大嫌いって言ったけど、“やめて”
と言った方が良かった。」と、母に胸の内を伝
えたり、担任に「ごめんねしてくるから」と、
今自分がしなければいけない事を考えて行動を
取る姿勢になっていました。やはりトラブルや
ケンカの経験は感情を吐き出し、そして味わう
経験になりますのでそこで子ども達が育つので
すね
☆
<年長児の自然と触れ合い>
子ども達のリアルな絵をご紹介しますね。
(平成30年5月・みお画)
これはみおちゃんが図鑑を参考に描いたもので
す。
クラスでたんぽぽの花をバラバラにして虫眼鏡
で見たり、てんとう虫を捕まえて手にしたり、
と虫や草花に触れた後に描いたものです。
(平成30年5月・そうすけ画)
この観察画はそうすけ君の物です。
虫が好きで年少の頃からいっぱい捕獲した虫と
友達になっています。
●
年長児は畑の活動(畑に野菜を植えて育てる)
に入りました。又、庭の草木へも目を止め、
自然物と関わって楽しんでおります。
そこでは、子ども達が野菜や草木をよーく観察
する事や責任を持って育てる事を意識して関わ
っています。
そういちろう君とあさひ君もサクランボを守り
収穫するために誠先生と共に観察を続けていま
した。そして、5月18日に無事40個の実の収
穫に至りました。
園で体験した事がご家庭でも繋がっていたよう
で、2人の保護者の方からお便りを頂きました
のでお知らせしたいと思います。
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そして、今はイチジクや桃の実を守るグループ
やドクダミの葉からお茶や薬作りをするための
グループも出来、、記録もつけながら進めてい
る所です。
4月に収穫した桜の花のお茶作りも完成し、
お茶会も開きました。
又、もみじの葉っぱや柿の若葉の天ぷらやよも
ぎ餅やよもぎ団子作り、たんぽぽやつくしの料
理と、やまびこの庭の自然物と色々な体験を楽
しんでいる所です。
これらの活動に際しましては、お子さんの相
談に乗ってくださり、道具・材料の手配をして
くださったりと、保護者の方のご支援の大きさ
を感じます。
本当にありがとうごさいます。
☆
2週間に渡り家庭訪問を実施させて頂きました。
保護者の皆様にはお時間を作って下さいまして
ありがとうございました。
お子さんのお家での様子も伺え、私共が気づか
なかった事も沢山ありました。
これからの保育に生かして参りたいと思ってお
ります。
そして、この家庭訪問で保護者の皆さま方が、
幼稚園の方針を理解して下さり、お家でのお子
さんを支えて下さっている事を強く実感致しま
した。
そのお陰で毎日、お子さん方と楽しく関わらせ
て頂いております。
お子さんの事を保護者の皆様と共に考えてい
ける幸せを感じています。
これからもどうぞ宜しくお願いいたします。
☆